荷物や手紙などを送る場合、「郵送」や「発送」、「配送」といった言葉を使うことが多くあります。
しかし、それらの言葉の違いがいまいちわからず、適当に使ってしまっていることも少なくありません。
本記事では郵送、発送、配送の言葉の違いについて解説します。
併せて郵送のマナーや必着という言葉の意味についても紹介しますので、参考にしてください。
郵送とは「郵便で送る」こと
「郵送」とは、「郵便で荷物や手紙、文書などを送ること」を意味する言葉です。
郵便制度を利用して、相手の住所へ届けることをいいます。
郵便とは、手紙や文書、荷物などを送る通信事業のことです。
一般の人も利用できる郵便制度は1840年にイギリスで初めて実施され、その後、1871年に日本でも郵便制度が整えられました。制度の初期から国が行う官営事業でしたが、2007年に民営化されて現在は日本郵便グループが事業を行っています。
「郵送」の使い方
「郵送」という言葉は、手紙や荷物などを送るとき(とくに日本郵便のサービスを使って送る必要があるとき)に使います。
受験や就職試験などで書類を送るときに、「○月○日までに郵送してください」と記載されているようであれば、郵便局から書類を送らなければいけません。
書類は郵便局の窓口に持ち込むか、封筒に切手を貼って郵便ポストに投函することで送れます。
このとき、切手に不足分があると郵便物は差出人に戻されてしまうか、不足分を受取人が請求されてしまう場合もあるので、送料をしっかりと確認してから切手を貼りましょう。
郵送必着とは?
試験や申し込みなどで書類の提出をするとき、「○月○日必着」と記載されていることがあります。
この「必着」というのは、「○月○日までに必ず届けること」という意味です。
指定の期日までに届けば、それ以前の日付に届いても問題ありません。
しかし、指定期日を過ぎてしまった場合は、締め切りとなり書類は受け付けてもらえなくなります。
また、似た言葉に「消印有効」がありますが、これは期日までに郵便局で郵送手続きをして、消印が押されていれば問題ないという意味です。
実際に受取人に届くのは期日よりあとになりますが、消印が締め切り日に間に合っていれば、受け付けてもらえます。「必着」と書かれていたときに、締め切り日までに郵送手続きをすればいいのだろうと思っていると、期日が過ぎていて無効となってしまうので注意しましょう。
郵送マナー
郵送で手紙や文書、荷物などを送る際には、いくつかのマナーがあります。
とくに試験や仕事など対外的なものを送る場合は、マナーが守れていないと失礼にあたるので注意が必要です。
以下の点に気をつけて郵送しましょう。
- 公的な文書の郵送の際には〆マークを書く
受験や就職試験、仕事での重要な書類など公的な文書を郵送する場合は、しっかりとのりで封をしたあと、「〆」マークを書いておきます。
〆マークは、途中で封筒が開封されていないことを証明するために記します。 - 様と御中を使い分ける
宛名で相手の名前を記載したときに、語尾に書く「様」と「御中」をしっかりと使い分けましょう。
相手が個人の場合は、フルネームの名前のあとに「様」と書きます。
送り先の担当者がわからない場合や、会社、部署宛に送る場合は会社名や部署名を記載後、「御中」と書いて送ります。
会社名や部署名のあとに「様」を書くのは正しくないため、気をつけてください。 - 切手はまっすぐ貼る
封筒に切手を貼るときには、封筒の向きに合わせて切手をまっすぐ貼ります。
切手が斜めになっていたり、封筒の向きと合っていなかったりすると、だらしない印象を与えてしまうので注意しましょう。
切手の貼り方は詳しくはこちらをご覧ください。
発送とは「郵便や荷物を送り出す」こと
「発送」とは、手紙や文書、荷物などを送り出すことを指す言葉です。
何かを送るという意味では「郵送」と同じですが、郵送は日本郵便のサービスを使って送ることを意味しており、郵送を含めて何かを送ることを広く「発送」といいます。
そのため、日本郵便以外の宅配便で送る場合にも使われます。
「発送」の使い方
「発送」は、手紙や荷物などを送るときに広く使える言葉です。
どのサービスを利用するときでも使える言葉なので、「今日、あなたへ荷物を発送しました」「プレゼントの当選は発送をもってかえさせていただきます」というように使います。
また、「○月○日までに郵送してください」と書かれていたら、日本郵便を使って送らなければいけませんが、「○月○日までに発送してください」と書かれている場合は、日本郵便以外のサービスを利用しても問題ないということになります。
配送とは「配達して届ける」こと
「配送」とは、手紙や文書、荷物などを配達して届けるという意味です。
「発送」が荷物などを送り出すところまでを指すのに対し、「配送」は送り出してから相手に届けるまでを指します。そのため、発送はおもに差出人側からの言葉、配送はおもに荷物を配達する業者側からの言葉ということになります。
「配送」の使い方
「配送」という言葉は、倉庫や物流センターといった荷物が集まる場所から、小売店や個人の消費者などへ物を運ぶ場合に使われる言葉です。
例えば、ネットショップで商品を購入すると、追跡サービスでは「配送中」というステータスで表示されます。
配送と似た言葉として、「輸送」や「運送」がありますが、運送業界ではこの3つの言葉はわけて使われています。
「輸送」は大型トラックや航空機、船などを使って、人や物をある場所からある場所へ移動させることをいい、イメージとしては、より大きな規模で、距離の離れた場所間の移動をするときに使う言葉です。
次に「運送」ですが、車や小型トラックを使って荷物を運ぶことを指します。
そのため、航空機や船を使った大規模な移動に対してはあまり使われない言葉です。
海外から空港や港に輸送された荷物を、物流センターや地方都市に運ぶときに使うイメージです。
そして、そこから小売店や個人など人の手に渡るときには、配送という言葉が使われます。
まとめ
郵送、発送、配送という言葉の意味について紹介しました。
いつも荷物を送るときに何気なく使っている言葉ですが、実はそれぞれ意味が異なっています。
そのため、間違って使っていたという人もいるのではないでしょうか。
言葉の違いを知って使い分けるとともに、郵送のマナーも身につけておくと良いでしょう。
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