
ラミネート袋は、食品や日用品、医薬品、さらには工業製品まで、さまざまな分野で利用されています。
高い性能を持つこの包装材は、ただの袋ではありません。
ここでは、ラミネート袋が持つ主要な機能について、わかりやすく解説します。
ラミネート袋の構造

- 表素材(外側) :
デザインや印刷が施され、耐久性を持たせるための層。
- バリア層(中間層) :
酸素や水蒸気の透過を防ぎ、内容物の劣化を防ぐ。
- ヒートシール層(内側) :
熱で密閉し、包装の密封性を確保する。
これらの層を適切に組み合わせることで、用途に応じた最適なパッケージが作られます。
表素材
袋の外側を構成し、強度や耐久性を支えます。
- 強度・バリア性(酸素や湿気を遮断)
- 耐熱性
- 印刷適性(デザイン性の向上)
<代表的な素材>
OPP :延伸ポリプロピレン
Ny :ナイロン(ポリアミド)
PET :ポリエチレンテレフタレート
PT :セロファン
紙 :和紙、上質紙、純白 など
シーラント素材
袋の内側を構成し、熱シール性を担います。
- 熱シール性(密閉性の確保)
- 安全性(内容物との相互作用を防止)
<代表的な素材>
PE:ポリエチレン
CPP:無延伸ポリプロピレン
中間素材
表基材とシーラント基材の間に位置し、全体の性能を補完します。
- バリア性の向上
- 接着性
- 保護機能
<代表的な素材>
AL :アルミ箔
Ny :ナイロン
EVOH :エチレン-ビニルアルコール共重合体
ラミネート袋の主要な機能
ラミネート袋には、内容物を保護するためにさまざまな機能があります。
特に重要なのはバリア性です。
バリア性とは、包装材料が外部からの影響(湿気・酸素・光・香りなど)を遮断する能力のことを指します。
バリア性のある素材を使用することで、以下のような品質劣化を防ぐことができます。
- 水蒸気バリア(水分を防ぐ)
「しける」「乾く」「錆びる」「腐る」ことを防ぎます。
例:スナック菓子、粉末サプリメント、医薬品の湿気対策。
- 酸素バリア・ガスバリア(酸素を防ぐ)
「腐敗」「変色」「カビの発生」「香りが飛ぶ」「風味が変わる」ことを防ぎます。
例:コーヒー、ドライフルーツ、健康食品の酸化防止。
- 遮光性(光を防ぐ)
「変色」「風味の劣化」「品質の劣化」を防ぎます。
例:ビタミン剤、チョコレート、化粧品の紫外線対策。
これらの機能を適切に活用することで、製品の保存性を向上させ、消費者にとって安心して使用できるパッケージを提供することができます。
用途に応じた材質構成の選び方
製品によって最適な材質は異なります。
サプリメントや健康食品 → アルミバリア性の高いフィルム
ペットフード → 耐久性とバリア性のバランスが取れた素材
化粧品や医薬品 → 遮光性を重視した構成
ダンボールワンのラミネート袋
ダンボールワンのラミネート袋は、バリア性の高い材質構成です。
例):NHC-120-170
表素材:MRPET12 PET12と同義(MRは環境配慮素材)
接着剤:DL
機能性フィルム:AL7 アルミ箔(バリア性が高い)
機能性フィルム:NY15 ナイロン(突起物に強い・穴が空きにくい)
ヒートシール性フィルム:LLDPE40
商品ラインナップ
まとめ
ラミネート袋の材質構成や機能を理解することで、適切なパッケージ選びが可能になります。
高品質な包装で製品の魅力を最大限に引き出しましょう。