「着払いのやり方はどういった方法なのか」「着払いを利用したいけど運送業者によって違いはあるのか」と疑問に思う人は多いでしょう。各運送業者の着払いには様々なサイズ、料金、送り方があり、ニーズに合わせた着払いの選択が可能です。この記事では、日本郵便、佐川急便、ヤマト運輸の着払いサービスのやり方を解説します。荷物の大きさや重さ、発送方法など最良の選択肢を見つけられるため、ぜひ参考にしてください。
着払いとは
着払いとは、荷物を受け取る際に配達員に配送料を支払う方法です。
一方で、似ている代引きでは、荷物を受け取ると同時に商品の代金を配達員に支払います。「着払い」と「代引き(代金引換)」は、支払い時の状況は似ているものの、支払う内容が異なります。
両者とも配達員に直接お金を支払う点は共通していますが、着払いは送料を支払うのに対し、代引きは商品代金の支払いがメインです。
日本郵便の着払いのやり方
日本郵便の着払いができる送り方は、以下のとおりです。
着払いができる送り方 | サイズ | 重量 |
---|---|---|
ゆうパック (重量ゆうパック・点字ゆうパック・聴覚障がい者用ゆうパック含む) |
3辺合計170cm以下 | 重さ25kgまで |
ゆうパケット | 3辺合計60cm、長辺34cm、厚さ3cm | 重さ1kgまで |
ゆうメール | 長辺34cm以内、厚さ3cm以内、短辺25cm以内 | 重さ1kgまで |
日本郵便の着払いにかかる料金は通常料金に加えて荷物ひとつにつき、以下の手数料がかかります。
種類 | 1個当たりの手数料 |
---|---|
料金後納とするもので、かつ、郵便私書箱に配達するもの | 15円 |
料金後納とするもの | 20円 |
郵便私書箱に配達するもの | 20円 |
上記以外のもの | 26円 |
ゆうパック、ゆうパケット、ゆうメールそれぞれの着払いのやり方を解説します。
ゆうパック
ゆうパックは、サイズや重さの大きな荷物も取り扱えるため、衣服や玩具、書籍など、様々なアイテムを送れます。
ゆうパックの着払いを利用する際は、赤い伝票に記入し、荷物に貼り付ける必要があります。
通常の青い伝票は使わず、赤い伝票を使う点に注意が必要です。
またゆうパックは日本郵便アプリから宛名ラベルを作成して発送できるサービスがありますが、着払いには対応していないため、こちらもあわせて注意しましょう。
着払い伝票は、郵便局はもちろん、日本郵便と提携しているコンビニでも手に入るため、送る前に準備しておくといいでしょう。
またゆうパックの着払い発送は、郵便局だけでなく提携しているコンビニからも行えます。
ただし重量ゆうパック、点字ゆうパック、聴覚障がい者用ゆうパックはコンビニからの発送ができないため、注意が必要です。
ゆうパックは封筒で送る際も、箱で送るときと同様に赤い伝票を使用する必要があります。
ゆうパック専用の包装用品を購入することもできますが、基本的にはどのような包装でも問題ありません。
また着払いの支払い方法は、現金のみです。
ゆうパケット
ゆうパケットはおもに薄くて軽いアイテムの発送に適しています。例えば、薄手の衣服、化粧品、文房具、CDやDVDなどがこれに当たります。
ゆうパケットの着払いを利用する際は、郵便局で入手できる専用の宛名シールを荷物に貼る必要があります。
ゆうパケットの専用宛名シールは、日本郵便アプリで作成が可能です。発送までの流れは以下のとおりです。
- アプリ内で宛名ラベルの情報を入力し、二次元コードを作成
- 郵便局窓口または郵便局に設置してある専用プリンタ「ゆうプリタッチ」で宛名ラベルを印字
- 荷物にラベルを貼付け発送
ゆうプリタッチが設置していない郵便局でも窓口担当者がスキャナーで読み込みをするため、利用できます。
ただし、提携コンビニではラベルを印字できないため、注意しましょう。
ゆうパケットの着払いは、郵便局の窓口で受け付けるほか、ポスト投函も可能です。
窓口での発送時には「着払い」と伝えて専用シールを貼り、ポスト投函の場合は専用宛名シールに「着払い」と赤字で明記しましょう。
なお着払いの支払い方法は、現金のみです。
ゆうパケットは規定サイズの範囲であれば好みの箱や封筒で着払いが可能です。
規定サイズの箱や封筒が見つからないと思う人は、ネットショッピングで購入を検討しましょう。ダンボールワンはゆうパケットに対応している箱や封筒を販売しているため、いつでも購入が可能です。
ゆうメール
ゆうメールは冊子やCD、DVDなどの印刷物を送るのに最適です。
使用する際は、封筒の一部を開けて中身が見えるようにする、透明な窓付き封筒を使う、または郵便局で内容物の見本を提示する必要があります。
また封筒の表面に「ゆうメール」と記載します。
着払いでゆうメールを送る際には、封筒の表面に「着払」と赤い文字で明記します。
ゆうメールの着払いの発送は、郵便局の窓口、もしくは受取人の同意があれば郵便ポストへ投函できます。
なお着払いの支払い方法は、現金のみです。
佐川急便の着払いのやり方
佐川急便の着払いができる送り方は、以下のとおりです。
着払いができる送り方 | サイズ | 重量 |
---|---|---|
飛脚宅配便 | 3辺合計160cm以内 | 30kgまで |
飛脚ラージサイズ宅配便 | 3辺合計が160cmを超える(260cm以内) | 50kgまで |
飛脚航空便 | 3辺合計160cm以内 | 30kgまで |
飛脚ラージサイズ航空便 | 3辺合計160cm以上(260cm以内) | 50kgまで |
飛脚即日配達便 | 3辺合計260cm以内 | 50kgまで |
飛脚ハンガー便 | 専用ハンガーBOX200サイズまたは140サイズ | – |
佐川急便で荷物を着払いで送る際には、着払いにかかる料金は無料となるため、通常料金のみで発送ができます。
着払いを利用するためには、専用の伝票が必要です。
着払い伝票は、営業所や取次店で取得できるほか、自宅や職場などでの集荷時にセールスドライバーから受け取ることもできます。
この着払い伝票は、通常の青色と異なり、ピンク色(取次店ではオレンジ色)であるため、正しい伝票を使用することが重要です。
佐川急便を利用して着払いで送る場合、荷物を営業所や取次店から発送できますが、コンビニでは利用できません。
また、自宅や指定場所からの集荷を希望する場合、セールスドライバーに連絡して荷物を取りにきてもらう手配が必要です。
荷物を発送する際は、営業所のスタッフや取次店の担当者、またはセールスドライバーに着払いで送ることを伝え、適切な伝票を受け取りましょう。
なお着払いの支払い方法としては、現金のほか、QRコード決済が可能です。
ヤマト運輸の着払いやり方
ヤマト運輸の着払いができる送り方は、以下のとおりです。
着払いできる送り方 | サイズ | 重量 |
---|---|---|
宅急便 | 60サイズ~200サイズ | 30kgまで |
クール宅急便 | 120サイズ | 15kgまで |
パソコン宅急便 | 100サイズ~160サイズ | 3kg~15kgまで |
宅急便コンパクト | 縦20cm・横25cm・高さ5cm | 重さの規定は無し |
宅急便コンパクト薄型 | 縦24.8cm・横34cm | 重さの規定は無し |
ゴルフ宅急便 (自宅や職場などへの片道発送のみ) |
専用カバーサイズ | 30kgまで |
スキー宅急便 (自宅や職場などへの片道発送のみ) |
専用カバーサイズ | 30kgまで |
空港宅急便 (自宅や職場などへの片道発送のみ) |
200サイズ | 30kgまで |
ヤマト運輸で荷物を着払いで送る際、着払いにかかる料金は無料となるため、通常料金のみで発送ができます。
営業所や取扱店で配布されている着払い専用の伝票を使用します。
また、サービスセンターやセールスドライバーに連絡することで、自宅の郵便受けに直接伝票を届けてもらうことも可能です。
ヤマト運輸では、着払いの場合オレンジ色の伝票を使用します。元払いの紫色伝票とは異なるので、正しい伝票を選ぶことが重要です。
事前に着払いでの発送を予定している場合は、伝票を事前に入手しておくとスムーズです。
ただし、宅急便コンパクトに関しては、コンビニからの発送や「宅急便をスマホで送る」での送り方では着払いが利用できません。
また、ゴルフ宅急便、スキー宅急便、空港宅急便は自宅や職場への片道発送に限り着払いが適用されます。
このように送り方によって着払いが適用されないこともあるため、利用前に理解しておきましょう。
着払いの支払い方法には現金のほかに、電子マネーやQRコード決済も利用できるため、受取人の便宜を図れます。
着払いはコンビニ発送でもできるのか
コンビニからの着払い発送は、運送会社によって対応が異なります。
佐川急便の場合、コンビニから荷物を着払いで送ることはできません。
一方、日本郵便はゆうパックをコンビニから着払いで送ることが可能です。
ただし重量ゆうパック、点字ゆうパック、聴覚障がい者用ゆうパックはコンビニからの発送には対応していません。
日本郵便のゆうパック対応コンビニは、以下のとおりです。
- ローソン
- ミニストップ
- セイコーマート
またヤマト運輸の宅急便対応コンビニは多く、以下が挙げられます。
ただし、ヤマト運輸を利用してコンビニから着払いで荷物を送る場合、宅急便、ゴルフ宅急便、スキー宅急便のみが対象です。
- ポプラ
- アズナス
- 生活彩家
- アンスリー
- リトルスター
- スリーエイト
- くらしハウス
- ニューデイズ
- セブン-イレブン
- オダキューマート
- ファミリーマート
- デイリーヤマザキ
- ヤマザキスペシャルパートナーショップ
コンビニから荷物を発送する際には、持込割引が適用され、1個につき100円の割引が受けられます。これにより、コストを節約しながら便利に荷物を送れます。
セブン-イレブン、ファミリーマート、デイリーヤマザキをはじめとする多くのチェーンでサービスを利用できますが、店舗によっては取り扱いがない場合もあります。
着払いの返金のやり方
着払いの返金は各運送業者でやり方が異なるのでしょうか。
ヤマト運輸、佐川急便、日本郵便の返金方法をそれぞれ解説します。
ヤマト運輸
着払いで送った荷物が返品される場合、往路の運賃は返金されません。
返品された際の往復運賃は、依頼主に請求されるため、着払いを利用する際は注意しましょう。
また、フリーマーケットアプリやオークションサイトなどの個人間取引サイトを通じて荷物を発送した場合、サイトによって手続きが異なる可能性があるため、返品や返送が必要な場合は、まず該当する取引サイトでの確認が重要です。
必要なデータ入力や削除などの手続きは、各サイトの指示に従って行いましょう。
佐川急便
佐川急便ではスマートクラブを利用する場合に限り、返品や返金が必要な場合に、事業者の代わりにこれらの業務を一手に引き受けるサービスを提供しています。
スマートクラブとは荷物の配達状況の確認、再配達の指定、集荷依頼などができるWebサービスです。
ただし返品や返金の対象者は、荷物を送る側が法人・個人、受け取る側が法人に限られます。
着払いの返金に関しては、法人に限り、荷受人に対して毎月まとめた請求書を発行します。そのため、個人同士のやり取りでは返品や返金ができない点に注意しましょう。
また、返品された荷物に関しては、依頼主に往路の運賃が請求されることにも注意が必要です。
このサービスを利用することで、返品や返金の際の手間が大幅に軽減されるため、事業者にとっては便利といえるでしょう。
日本郵便
日本郵便では、荷物を一度受け取ってしまったあとの返品や返金には応じていないので注意が必要です。
もし受取人が荷物の受け取りを拒否した場合、その荷物が依頼主に返送される際には、差出人が運賃を負担する必要があります。
そのため、荷物を送る際には受取人との事前の確認が重要となります。荷物の受け取りを拒否されると追加の運賃が発生することを理解しておくことが大切です。
まとめ
着払いサービスを利用する際は、運送業者ごとに異なる手順や条件を理解しておくことが大切です。
各運送業者はサイズや料金、送付可能な場所に特徴があります。
そのため、送りたい荷物の大きさや重さ、目的地に応じて最適な運送業者を選ぶことが重要です。
また、受取人の利便性も考慮し、着払いの手配をするといいでしょう。
例えば、小さな荷物であれば日本郵便のゆうメールやゆうパケットが適しており、大きな荷物は佐川急便のラージサイズ宅配便が便利です。
また、ヤマト運輸は様々なサイズに対応しており、支払い方法の多様性が魅力です。
サイズや重量、配送先に合わせて、最適な着払いを選択しましょう。
小さい荷物に最適なゆうパケットは箱の指定がありませんが、規定サイズの箱を探すのが難しいと感じる人もいるかもしれません。
そのようなときには、ネットショップを活用しましょう。
ネットショップのダンボールワンであれば、ゆうパケットに対応している箱や封筒を販売しています。
少量から大量の注文まで対応可能なため、ぜひダンボールワンで購入を検討してみてください。