自家農園でできた野菜や果物を遠方の知り合いに送ったり、ネット販売をしたりするとき、どのように梱包や発送をすれば新鮮なまま送れるか、迷ったことはないでしょうか。野菜や果物は、鮮度を保ったまま送りたいものです。そこで今回は、野菜や果物を鮮度良く梱包する方法を紹介します。
「どういうふうにダンボールに詰めれば、きれいなまま送れるの?」「野菜はやっぱりチルド配送がいいの?」といった疑問にもお答えするので、参考にしてください。
野菜の梱包は常温か冷蔵かで変わる
野菜や果物を送る際の梱包方法は、常温で送るか、冷蔵で送るかによって異なります。
野菜や果物の鮮度を保つために重要なのは「呼吸量」と「蒸散量」です。呼吸量が増えてしまうと味の劣化が進んでしまいます。一般的に温度が25度を超えると呼吸量が急激に増えるため、夏場はできるだけ冷蔵で発送しましょう。
また、体内の水分が抜けて蒸発してしまうのも劣化の原因となるため、「蒸散量」を少なくするのも大切です。
ポリ袋は蒸散しても水分が外部に逃げないほか、野菜が酸欠にならないため、梱包の際はポリ袋に入れると良いでしょう。もしポリ袋に入れた野菜を冷蔵で発送する場合は、袋内に空気を入れてから密閉します。
反対に常温で発送する場合は、呼吸量が増えて野菜が酸欠になってしまうので、密閉せずに送りましょう。
野菜を梱包する際の注意点
- 常温の場合は密閉しない
上記のとおり、野菜や果物を常温で送る場合はポリ袋の封を閉じないでおきましょう。
呼吸量が増えてしまうほかに、蒸散で生じた結露が袋内にたまってしまい、腐敗の原因にもなります。
そのため、呼吸量が多くなる常温下では、蒸散で出た水分を逃がせるようにしましょう。
- ポリ袋の代わりに新聞紙も使える
新聞紙もポリ袋と同様、空気を通して水分を吸収してくれるため、梱包に適した梱包材です。
ただし、野菜や果物に新聞紙のインクがついてしまうこともあるので、皮をむいて食べる野菜や果物に使うといいでしょう。インクが気になる野菜や果物には、更紙の使用もおすすめです。
- 冷蔵で送るときはダンボールで
冷蔵で発送する場合、発泡スチロールの箱で送るという人が多いですが、実は冷蔵発送に発泡スチロール箱はあまり適していません。
発泡スチロールは冷気を通しにくいので、配送車の中の冷気が箱内の野菜まで届かなくなります。
そのため、冷蔵で発送をするなら、冷気をよく通すダンボール箱の利用がおすすめです。
発泡スチロール箱を使う場合は、中に氷や保冷剤を入れるなどして、内部が保冷されている状態で送りましょう。
- 野菜や果物は予冷しておく
配送業者の冷蔵便は、野菜や果物を冷やすサービスではなく、冷えている状態を保ちながら送るサービスです。そのため鮮度を保って送るには、事前に野菜や果物を冷やしておく必要があります。
冷蔵品はあらかじめ、8度以下・6時間以上を目安に冷やしてから発送しましょう。
また、配送会社ごとに予冷時間や温度の決まりがあるため、事前に必ず確認をしてください。
- ダンボールに直接入れない
ダンボールに入れる際、直接入れると野菜や果物に傷がついてしまう可能性があります。
果物の場合は傷防止のフルーツキャップ(ネット)をつけたり、周りに新聞紙を入れたりなどして、野菜や果物が動いて傷つくことがないようにしましょう。
野菜を梱包するおすすめ資材
前述のとおり、冷蔵で送る場合はダンボール箱を使うのがおすすめですが、ダンボールは湿気に弱いため注意が必要です。ダンボールが弱くなってしまうと、衝撃から中の野菜を守ることができず、傷がついてしまうおそれがあります。そのため、野菜を梱包するときは両面はっ水のダンボール箱を使うと安心です。箱の裏表にはっ水加工を施しているため、水濡れや結露から野菜を守り、ダンボールが弱くなるのを防いでくれます。
また、強化材質のダンボール箱もおすすめです。海外への輸出などにも使われる高強度のダンボール箱なので、たくさんの野菜を詰めても底抜けの心配がなく、安心して発送できます。
野菜のおすすめ発送方法
ヤマト運輸、日本郵便、佐川急便のいずれも、常温の野菜はもちろん、冷蔵でも発送できます。
ヤマト運輸はクール宅急便、日本郵便はチルドゆうパック、佐川急便は飛脚クール便というサービスがそれぞれあり、冷蔵なら0~10度程度を保ったまま配送してくれます。料金は通常の送料に追加される形で、たとえばチルドゆうパックは60サイズで基本送料に+225円、80サイズで+360円、100サイズで+675円です。
また、冷蔵での発送は通常の発送と異なり、コンビニでの手続きができません。営業所や郵便局へ持ち込むか、セールスドライバーによる集荷のみとなっているので注意しましょう。
冷蔵での発送方法や料金に関しての詳細はこちらの記事を参考にしてください。
メルカリで野菜は送れる?
メルカリでは野菜や果物もよく販売されており、人気のカテゴリーのひとつです。
しかし、メルカリ独自のサービスであるらくらくメルカリ便やゆうゆうメルカリ便には、冷蔵便がありません。もしメルカリで冷蔵の野菜や果物を送る場合は、一般の配送サービスの冷蔵便を使うようにしましょう。冷蔵便は送料が割り増しでかかることになるので、その点も考慮した上で出品する必要があります。
まとめ
野菜や果物を新鮮なまま送る際の梱包方法と発送方法を紹介しました。野菜や果物が酸欠にならない快適な状態を保ってあげることが、おいしさを保つ一番の秘訣です。ぜひ今回の記事を参考にして、おいしい野菜や果物を届けてください。
ダンボールワンでは両面はっ水仕様だけでなく、通常のダンボールもご用意しております。水分量が少ない野菜にはこちらの商品もおすすめです。