荷物を発送する際に送り先の住所や依頼主の名前や住所、品名などを記入して荷物に貼る送り状。しかし、一口に送り状といっても様々な種類があるため、送り状の種類に応じた書き方をすることが大切です。

そこで今回は、送り状の種類を解説するとともに、配送業者別の送り状の書き方や、送り状に関する注意点などを紹介します。

送り状とは

送り状とは、荷物や書類などを配送する際に、荷物の発送元や送り先を記載する配送伝票のことです。送り主が受取人の氏名や住所、連絡先や荷物の中身を記入して荷物に貼付することで配送業者は荷物を届けることができます。

送り状は納品書とは異なるものです。納品書は商品や製品などの納品先に対して契約通りに納入をしたことを伝えるための書類です。商品数量や単価など、一般的には送り状よりも詳細な内容が記載されています。

送り状の種類

送り状は利用する配送業者によって異なるものを利用する必要がありますが、大きく次の3種類に分けることができます。配送時の料金の支払方法に応じて送り状を選びましょう。

元払い

配送業者によっては「発払い伝票」とも呼ばれる伝票です。荷物や書類を発送する際にもっとも使用されることの多い一般的な伝票です。荷物の送り主（出荷元）が送料（運賃）を負担するもので、配送先（荷物を受け取る側）が送料を負担することはありません。

着払い

配送先（荷物を受け取る側）が送料（運賃）を負担する場合に使用する伝票です。元払いの場合とは反対に荷物の送り主（出荷元）が送料（運賃）を負担することはありません。着払い伝票を使用した場合は、荷物を受け取る際に配送先が送料（運賃）を配達員に支払います。

代引き

代引きとは「代金引換」の略で、この伝票を使用した場合は、配送先（荷物を受け取る側）が、荷物を受け取る際に、「荷物の商品代金」「送料（運賃）」「手数料」の3つの金額を合計した代金を支払うことになります。荷物の商品代金と手数料も支払うという点が着払いとは異なります。

ヤマト運輸の送り状の書き方

送り状の書き方は利用する配送業者によって若干異なります。ここではまずヤマト運輸の送り状の書き方について解説します。

ヤマト運輸で送り状を作成する方法は次の通りです。

• 手書き用送り状を使って手書きで作成する
• 送り状をスマホで入力し、コンビニやヤマト運輸営業所でスマホを提示する
• 「クロネコヤマト公式アプリ」より送り状を作成し、ヤマト運輸営業所にある店頭端末「ネコピット」から発行する
• ヤマト運輸営業所にある店頭端末「ネコピット」から直接発行する（※クロネコメンバーズに限る）
• 「送り状発行システムC2」を使って自宅のパソコンとプリンタで発行する
• WEBで集荷依頼をする際にWEBから送り状情報を入力する

送り状には、次の項目を記載します。

• 配送先（荷物を受け取る側）の郵便番号
• 配送先（荷物を受け取る側）の電話番号
• 配送先（荷物を受け取る側）の住所
• 配送先（荷物を受け取る側）の氏名
• 送り主（出荷元）の郵便番号
• 送り主（出荷元）電話番号
• 送り主（出荷元）の住所
• 送り主（出荷元）の氏名
• お届け希望日
• 配送先（荷物を受け取る側）の希望する配送時間帯
• 品名（ワレモノやなまものの場合は〇をつける）
• ゴルフ便・スキー便・空港便の場合は〇をつける
• ゴルフ便の場合の倶楽部本数
• ゴルフ・スキー便のプレー日または空港便の搭乗日
• 営業所受取サービス利用の有無
• 冷蔵・冷凍便利用の有無

荷物のサイズや運賃・料金などはヤマト運輸やコンビニなどの担当者が記載するため、送り主（出荷元）が記載する必要はありません。

佐川急便の送り状の書き方

ここからは、佐川急便を利用する際の送り状の書き方について解説します。

佐川急便で送り状を作成する方法は次の通りです。

• 手書き用送り状を使って手書きで作成する
• 出荷支援システム「e飛伝シリーズ」を使って作成する

送り状には、次の項目を記載します。

• 配送先（荷物を受け取る側）の郵便番号
• 配送先（荷物を受け取る側）の電話番号
• 配送先（荷物を受け取る側）の住所
• 配送先（荷物を受け取る側）の氏名
• 送り主（出荷元）の郵便番号
• 送り主（出荷元）電話番号
• 送り主（出荷元）の住所
• 送り主（出荷元）の氏名
• 品名
• 荷物の個数
• クール便（冷凍・冷蔵）利用の有無
• 保険利用の有無
• 保険金額

「代引元払」や「代引着払」を利用する場合は、これに加え、「代引金額決済種類（現金・デビットカード・クレジットカード）や、「荷物金額」「代引金額（消費税含）」などを記載します。

日本郵便の送り状の書き方

ここからは、日本郵便（ゆうパック）を利用する際の送り状の書き方について解説します。

日本郵便で送り状を作成する方法は次の通りです。

• 手書き用送り状を使って手書きで作成する
• 送り状発行サービス「ゆうパックプリント」を使って作成する
• クラウドタイプ「Webゆうパックプリント」を使って作成する（個人用）
• インストールタイプ「ゆうパックプリントR」を使って作成する（個人用）

元払いや着払い、セキュリティ便（貴重品や高価なものを送る方法）で発送する場合、送り状に記載する内容は次の通りです。

• 配送先（荷物を受け取る側）の郵便番号
• 配送先（荷物を受け取る側）の電話番号
• 配送先（荷物を受け取る側）の住所
• 配送先（荷物を受け取る側）の氏名
• 送り主（出荷元）の郵便番号
• 送り主（出荷元）電話番号
• 送り主（出荷元）の住所
• 送り主（出荷元）の氏名
• 配達希望日
• 配達希望時間帯
• 品名
• こわれもの、なまもの、ビン類、逆さま厳禁、下積み厳禁の種別
• 個口数

代引き便で発送する場合は、商品金額や送料、代引引換料などを記載する引換金額欄があります。

送り状の注意点

送り状に記載する内容が間違っていた場合、本来送りたい配送先に届かず、さらに個人情報が流出する恐れもあります。配送先の情報は必ず間違えないように記載することが大切です。

また、品名が具体的に記載されていない場合、内容物の特定ができず配送ができなかったり、配送に時間がかかってしまったりする可能性があるため、注意が必要です。

さらに、われもののように配送時の扱いに注意が必要な場合は、発送時にその旨を伝えることも忘れないようにしましょう。

まとめ

送り状には様々な種類がありますが、基本的にどの配送業者であっても送り状に記載する方法はほぼ同じです。ただし、記載内容にミスがあると、本来届けたい配送先に届かなかったり、個人情報の流出につながったりする恐れがあるため注意が必要です。手書きで送り状を書く場合も、ソフト使用して作成する場合も、必ず記載後に間違いがないかを確認しましょう。

ワレモノや精密機器、梱包しづらい形状などの荷物を送る際は、送り状の記載内容に注意するだけではなく、荷物に合った梱包資材を使って梱包することが大切です。
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