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葛餅とは?関東と関西の違いやダイエット向きな理由を解説!

「葛餅(くずもち)とはどのようなものなのか」「わらび餅やくずきりとどう違うのか」と疑問に思っている人もいるかもしれません。葛餅は和菓子の一種で、関東と関西では様々な点が異なります。また葛餅はダイエット向きの和菓子であるため「痩せたいけど甘いものを食べたい」と思う人にもおすすめです。この記事では関東と関西の葛餅の違いや葛餅の栄養、作り方なども解説するため、ぜひ参考にしてみてください。

葛餅とは

葛餅(くずもち)とは植物のクズの根から取ったでん粉を使い、砂糖と水を加えて練りながら作る和菓子です。
葛餅の歴史や関西と関東での違いを、詳しく解説します。

歴史

葛餅の起源や発展の背景は、関東と関西で異なります。
関東地方で生まれた「久寿餅」は、江戸後期の大師河原村(現在の川崎市川崎区)の久兵衛という人物が中心となる説話が語り継がれています。
久兵衛が小麦粉を保存していた小屋が雨により湿った結果、小麦粉が発酵し、これを発見した久兵衛が加工して餅を作り上げました。
この偶然の産物は、当時の大飢饉の時期に多くの人々の命を救い、後に江戸の人々に愛される和菓子へと成長しました。

一方、関西地方の「葛餅」は、その名の通りクズの根から取れるでん粉を主原料としています。
名前の起源は、奈良の吉野地方に住む「国栖人(くすびと)」に由来し、彼らが扱っていた葛は食材や薬草として使われ、次第に餅の原料でも利用されるようになったといわれています。

関西「葛餅」

関西の葛餅は、葛粉に水と砂糖を混ぜ合わせ、蒸し加工した後に冷やすことで形成されます。
葛餅は透明な見た目、なめらかで柔らかな質感、そして口に入れたときのつるんとした感覚が特徴的です。
近年では葛粉を使用したくず餅は減少していますが、「くずもち」と言えば「葛餅」と多くの人々に認識されています。

関東「くず餅」「久寿餅」

関東では「久寿餅」や「くず餅」という名前で知られており、小麦のでん粉が利用され、その発酵によって生まれる乳白色と形状が特徴です。
和菓子の一種となり、独特のゼリー状の質感と口の中でとろけるような食感や弾力が魅力です。
関東の「久寿餅」は、一般的に三角形や四角形などの形をしています。

「くずもち」には、久寿餅と葛餅の2つの種類がありますが、どちらも長い歴史を持ち、きなこと黒蜜をかけて味わうという共通点があります。
古くから続く豊かな風味は、多くの人々に愛され続けているといえるでしょう。

葛餅の原料

関西の葛餅は、クズという植物の根から抽出された粉である「葛粉」を主材料としています。しかし葛粉は高級で入手が困難なため、現代ではより手に入りやすい以下のでん粉が使用されることがほとんどです。

  • ジャガイモを原料とした馬鈴薯澱粉(ばれいしょでん粉)
  • サツマイモを原料とした甘藷澱粉(かんしょでん粉)
  • キャッサバ芋の根を原料としたタピオカでん粉

一方関東のくず餅は、小麦粉からグルテンを除いた「うき粉」を乳酸発酵させた小麦でん粉を使用して作られています。

葛餅とわらび餅の違い

葛餅とわらび餅の主な違いは主原料にあります。
わらび餅は本来わらびの根から作られますが、わらび粉は収穫量が少なく貴重なため、市場に出回るわらび餅はおもにサツマイモやタピオカのでん粉で製造されています。
その結果「本わらび粉」を用いた伝統的なわらび餅は特定の専門店でしか手に入れることができません。
また葛餅とわらび餅では食感も異なります。
わらび餅はぷるんとしていてモチモチとした弾力があり、滑らかな食感です。

葛餅とくずきりの違い

葛餅とくずきりは共にクズの根から抽出した貴重な「本葛粉」を使用します。
しかし実際に市場に出回っているものの多くは、ほかのでん粉を使用しており、くずきりはジャガイモのでん粉を主材料としていることがほとんどです。
本葛を使用している製品は少なく、市場で見かけることは稀です。
また葛餅とくずきりは形状にも違いがあります。
三角形や四角形となる葛餅と異なり、くずきりは葛粉を水で溶かして固め、その後細長く切り分けるため、麺のような形状です。

葛餅の栄養

葛湯の原料であるクズには、マメ科の植物特有の「イソフラボン」が含まれているため、クズを原料とした和菓子は栄養価が高いといえるでしょう。
イソフラボンには骨の健康を支える、更年期の不調を和らげる、血中コレステロールを抑えるなどの多岐にわたる健康効果が認められています。
さらに、腸内の微生物によって分解された際にエクオールという成分に変わり、老化防止にも寄与するとの研究結果が出ています。
また一般的な洋菓子と比較すると、葛餅は脂質がほとんど使用されていないため、低カロリーでダイエット向きなデザートです。

葛餅の作り方

葛餅の作り方の手順を詳しく解説します。

事前の準備

以下の材料を準備します。
(6人分)

  • 葛粉100g
  • 水400cc
  • 砂糖40g
  • 塩ひとつまみ

トッピング(適量)

  • きなこ
  • 砂糖
  • 黒蜜

蒸し器は水を沸騰させ、蓋に布をかけておきます。

葛餅の作り方の手順

葛餅の作り方の手順を詳しく解説します。

  1. 葛粉をボウルに入れ、水を少しずつ加えながら木べらでよく混ぜてダマをなくす
  2. 鍋を中火にし、砂糖、少量の塩を加えてさらに均一に混ぜ合わせる
  3. ボウルの生地を茶こしでこしながら鍋に移し、弱火で加熱する
  4. 木べらで常に混ぜ続け、生地がかたまり始めたら火から下ろす
  5. さらに混ぜ、生地が透明感をおびてきたら、準備した型に流し入れる。型に入れる前に一度混ぜてから注ぐと表面がなめらかになる
  6. 生地を型に入れたら、表面をゴムベラで平らにならす
  7. 蒸し器で15分間蒸す。生地が透明で均一の硬さになるまで続ける
  8. 生地が固まったら、粗熱をとり型から取り出す
  9. 食べやすい大きさにカットする
  10. さらに冷たい食感を好む場合は、氷水で30秒間ほど冷やす

きな粉と砂糖を混ぜ合わせ、切り分けた葛餅にまぶし、黒蜜をかけて完成です。

まとめ

関西と関東では葛餅の原材料、食感、外観に違いがあります。
例えば、関西の葛餅は透明な見た目、なめらかな質感が特徴です。一方関東の久寿餅は乳白色で、とろけるような食感や弾力が特徴となっています。
またわらび餅やくずきりといったほかの和菓子とも異なる独特の特徴があります。これらの微細な違いを味わい比べることは、和菓子の魅力を深く理解する楽しみのひとつといえるでしょう。
紹介したレシピを自宅で試して、伝統的な和菓子作りに挑戦するのもおすすめです。

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