シュリンク包装は熱で縮むフィルムの性質を利用し、多くの商品で採用されている包装方法です。シュリンク包装の特徴とメリット、シュリンク包装の種類、個人でもできるシュリンク包装のやり方をそれぞれ説明します。
シュリンク包装とは
シュリンク包装とは熱を加えて縮むフィルムの性質を利用し、商品の形状に沿ってフィルムを縮小させる包装方法です。語源になるShrinkは、日本語で「縮む」という意味です。
おもに書籍、CDケース、ペットボトルや調味料のラベル、雑貨、化粧品など多くの商品包装として使われています。
シュリンク包装の特徴・メリット
シュリンク包装の特徴とメリットを説明します。
商品の保護
シュリンク包装は商品を色褪せ、ホコリ、傷から保護します。また、シュリンク包装がされていることで未開封がわかり、消費者に安心感も与えられます。
防水
シュリンク包装のフィルムは、防水性があることも特徴です。そのため、書籍やCDなど水塗れに弱い商品の多くに、シュリンク包装が採用されています。
異物混入を防ぐ
シュリンク包装は商品の形状に沿って密着するため、異物混入を防ぐことが可能です。また、いたずらによる異物混入が疑われる場合も、シュリンク包装の破損を確認することで早期発見につながります。
PR・デザイン性
シュリンク包装は表示面積が広いため、ロゴデザインや注意書きも大きく印刷できます。そのため、商品のPR力が高い包装方法として人気です。
商品をまとめる
シュリンク包装でセット商品をまとめることも可能で、資材の削減にもつながります。さらに、形状に沿って縮小するため、形が異なる複数の商品もまとめやすいです。
シュリンク包装の種類
シュリンク包装には5種類の包装方法があります。
L型
L型のシュリンク包装は、商品の角に沿って商品全体を包む包装方法です。おもにティッシュボックス、箱型製品、CD、DVD、書籍など多くの商品に使用されています。
ピロー型
ピロー型のシュリンク包装は、商品全体をピロー(枕)のように包む包装方法です。おもにカップ食品、紙パックなど全面印刷をする商品に使用されています。
ラベルシュリンク
ラベルシュリンクは、ボトル型の商品を巻くように包む包装方法です。おもにペットボトル飲料、化粧品、缶、ビンなどに使用されています。なお、キャップ部分への包装は含みません。
キャップシュリンク
キャップシュリンクは、商品のキャップ部分のみを包む包装方法です。おもにペットボトル飲料、調味料、医薬品、食品などに使用されています。
R製袋
R製袋のシュリンク包装は、ラベルシュリンクとキャップシュリンクを一体型にさせた包装方法です。ただし、底面のみフィルムがかかっていないのが特徴で、おもにポンプボトル、チューブ、食品、日用品などに使用されています。
シュリンク包装のやり方
工場ではシュリンクトンネルと呼ばれる大型機械を通して包装されますが、シュリンクトンネルを使わず個人で包装することも可能です。シュリンク包装の手順は以下の通りです。
- フィルムに等間隔に穴をあける
- 商品をフィルムに入れる
- 商品サイズより大きめにフィルムをカットする
- 卓上シーラーで溶着する
- ヒートガンでフィルムを縮める
まず、ヒートガンで温める際の空気の逃げ道として、針で等間隔に穴をあけます。次に、半分に折ったフィルムの中に商品を入れ、上下+5cmの大きさでカットします。
その後、フィルムの開口部分を除く3辺を卓上シーラーで溶着しましょう。最後に、下から上に向けヒートガンで熱風を当て、フィルムを縮小させて完成です。
まとめ
シュリンク包装とは、熱で縮むフィルムを使った包装方法です。商品を保護したりまとめたりするほか、商品情報を広範囲に印刷できるメリットがあります。
シュリンク包装にはL型、ピロー型、ラベルシュリンク、キャップシュリンク、R製袋があり商品の形状と目的により種類が変わります。
なお、シュリンク包装はフィルム、卓上シーラー、ヒートガンを用いて個人で包装することも可能です。梱包する機会が多い人はチャレンジしてみてください。