たくさんの荷物や重い荷物を運ぶときに、台車があれば作業性がグンと上がります。買い物や引越しなどご家庭での作業であれば労力や時間の節約になりますし、会社での運搬業務やピッキング作業であれば人件費の削減にも繋がるでしょう。
しかし、台車ならどれでも良いというわけではありません。台車には用途によって種類があります。
この記事では、台車の種類や選び方のコツを解説します。
「こんな物を運ぶときはどんな台車を選べば良いんだろう」
「こういう場所で使用するならどの台車が適しているんだろう」
と、お悩みの方はぜひ参考にしてください。
台車の種類
台車の種類は、大きく分けて3つあります。それぞれの特徴や適した荷物を紹介します。
手押し台車
手押し台車とは、手押し用のハンドルがついた台車を指します。
家庭用でも業務用でも使いやすく、もっとも一般的な台車と言えるでしょう。
ハンドルがあることで移動させやすいのが特徴で、たくさんの荷物を運ぶ際に適しています。
またハンドルのタイプにも、用途に合わせていくつかの種類があります。
- ハンドルを折りたためるタイプ
ハンドルを折りたたむことで、省スペースでの保管・収納ができます。
トラックの荷台に積んでおく、いくつかの台車を重ねて置く、などの場合に便利です。 - ハンドルが片側に固定されているタイプ
もっともシンプルで基本的なタイプの手押し台車です。
ハンドルがしっかりと固定されているため、丈夫であることが利点です。 - ハンドルが両側に固定されているタイプ
荷台部分の前後にハンドルがついているため、方向転換をすることなくどちら側からでも押して移動させることができます。
荷物が重かったり、通路が狭かったりする場合に便利です。
ハンドルで荷物を挟み込むような形であることから、荷こぼれ防止にも役立ちます。 - ハンドルが両サイドに固定されているタイプ
ハンドルとハンドルの間が狭いため、パイプ状や板状などの長尺物を運ぶ場合の荷こぼれ・倒れ防止に役立ちます。
裏を返せば、荷こぼれしたり倒れたりする危険性のある荷物を運ぶための台車とも言えます。
平台車
平台車とは、手押し用のハンドルがついていない台車を指します。
ハンドルが邪魔にならないため、荷台面より大きな荷物でも載せられることが特徴です。
運搬時も、段差に弱い(大型の荷物を倒してしまいやすい)手押し台車に比べ、
荷物を支えながら移動させる平台車ではその心配が少なくなります。
運搬のほかにも、荷物を載せたまま一時保管したり、商品を載せたまま店頭に出したりなどの使用法があります。
また、台車同士を連結させられるタイプの平台車もあり、それらを繋げて使用すれば、ひとつの台車には載りきらない大きさの荷物でも運ぶことが可能です。
2段式台車(ラック式台車)
2段式台車とは、荷台がラックのように2段になっている台車を指します(3段式台車もあります)。
上下に物を置けることが特徴で、小さめの荷物や運びにくいものを一度にたくさん運ぶ場合に適しています。
また、荷台が分かれているので複数の異なる物を整理した状態で載せられるため、倉庫でのピッキング作業にも適しています。
台車の選び方
台車を選ぶ際にもっとも重要視すべきことのひとつは用途ですが、台車の特徴から選ぶ方法もあります。
以下に、台車選びの際に気をつけておきたいポイントを解説します。
静音性
静音性で台車を選ぶなら、樹脂製のものがおすすめです。台車自体が軽いため、移動時の音が比較的小さいという特徴があります。音が気になる住宅街や事務所内などでの使用にも向いています。
利便性
ショッピングやアウトドアなど、台車を持ち運ぶ機会が多いのであれば、台車本体の重量が軽めのものがおすすめです。
台車の荷台に使われている素材にはおもにスチール製・ステンレス製・樹脂製・アルミ製・木製などがありますが、中でも比較的軽いのは樹脂製とアルミ製です。台車自体が軽いと小回りが効くため、その点も便利です。
耐久性
耐久性で台車を選ぶなら、スチール製のものがおすすめです。
台車の荷台に使われている素材はおもにスチール製・ステンレス製・樹脂製・アルミ製・木製などがありますが、その中でも衝撃に強いのがスチール製で、重量物を運ぶ場合にも最適です。
一方、水気の多い場所でよく使用する場合は、サビによる劣化(耐久性の低下)も気になります。
そこまでの重量物を運ばないのであればサビに強く、水洗いもできるステンレス製やアルミ製も選択肢です。
ストッパー機能
台車には、足で操作することでブレーキのように使えるストッパー付きのものもあります。
坂道や傾斜のある場所での使用機会が多いのであれば、このストッパー機能は必須です。
重量物を運んだり、人通りの多い場所で使用したりする場合も、安心感が違います。
ストッパーは別途購入して後付けもできますが、台車に適したものを選ぶ手間や、価格が高くなるケースがあることを考えると、必要に応じてあらかじめストッパー付きの台車を選ぶと良いでしょう。
サイズと積載荷重
運ぶ物のサイズや重量がある程度決まっている場合は、それに合わせた台車を選ぶことが重要です。
荷台の素材の違いによって積載荷重(その台車が耐えられる荷物の重量)は変わりますが、同じ素材であれば、基本的に荷台が大きいほど積載荷重も大きくなります。
日用品の買い物であれば50〜80Kgくらい、引越し時のダンボール箱であれば100〜150kgくらいを目安に、台車を選ぶ際には積載荷重がどれぐらいか確認するようにしましょう。
キャスターの違い
台車のキャスターには「固定キャスター」と「自在キャスター」があります。
方向転換が頻繁に必要な場面では、タイヤが360°動く自在キャスターの台車がおすすめです。
ただし、4輪とも・前輪のみ・後輪のみ、と自在キャスターの台車にも違いがあるので選ぶ際には注意してください。
載せる荷物が軽い場合は自在キャスターが前輪に、重い場合は後輪になっているものを選ぶと方向転換が楽です。
また、キャスターは静音性にも影響します。静かに運びたい場合は「省音(静音)キャスター」付きの台車を選ぶと良いでしょう。
タイヤの違い
タイヤの違いによっても静音性や走行に差が出ます。タイヤを含めた台車選びは、こちらもご参照ください。
台車はどこで購入できる?
台車はホームセンターやネットショップなどで購入できます。
ダンボール・梱包材の通販サイト「ダンボールワン」では、軽くて利便性の高い樹脂製の手押し台車・平台車を多種取り扱っております。
ご家庭での買い物や引越し、倉庫内でのピッキング作業などで台車をお探しの際は、ぜひダンボールワンでご検討ください。
まとめ
台車を選ぶ際に重要なのは、やはり「何を運ぶのか」という点です。
その物が大きいのか小さいのか、重いのか軽いのか、多いのか少ないのかによって、適した台車の種類は変わります。そのうえで使用する場所まで考慮してみると、
「事務所で使用するから小回りが効いて音も静かな樹脂製にしよう」
「傾斜がある場所で使用するからストッパー付きの台車にしよう」など、
どんな台車を選べば良いかイメージもわきやすくなると思います。
ぜひこの記事をお役立てください。