梱包の際に外せないアイテムの一つにテープがあります。一口にテープと言っても、用途や種類によって使用するテープが異なります。本記事では、梱包に適しているOPPテープの種類や選び方と、他のテープとの違いについて解説していきます。
OPPテープとは
OPPとは、Oriented PolyPropyleneの略で、この素材をフィルムにして粘着剤を塗布して作られた梱包用テープがOPPテープです。
OPPテープの種類
粘着剤の種類によって、OPPテープは大きく2つに分けられます。超強力粘着剤と、アクリル系粘着剤があり、特徴が異なります。用途やコストによって使い分けるのが良いでしょう。
超強力粘着剤(ゴム系粘着剤)
超強力粘着剤(ゴム系粘着剤)は、低温でも粘着力が低下しにくいため、冬場や冷凍庫で保管しなくてはならないものを梱包する際に適しています。また、アクリル系粘着剤に比べると粘着力が強く、接着剤のにおいも少ないです。耐寒性と粘着力に優れていますが、高温になると剥がれやすくなってしまいます。価格面では、アクリル系粘着剤より高い傾向があります。
アクリル系粘着剤
アクリル系粘着剤は、超強力粘着剤(ゴム系粘着剤)よりも安価なのが特徴的です。耐寒性はないものの、高温に強いので高温になりやすい場所や、紫外線を浴びやすい場所に置く場合はアクリル系粘着剤を使用するのが良いでしょう。また、プラスチック素材には貼りにくかったり、
超強力粘着剤(ゴム系粘着剤)に比べると、粘着力が衰えてしまったりするのが難点として挙げられます。多少においも気になるかもしれません。
OPPテープのメリット・デメリット
梱包に適しているとされるOPPテープですが、万能というわけではありません。メリットデメリットを理解すれば用途に適した選び方ができます。
メリット
OPPテープは、耐水性や耐湿性に優れた梱包用テープです。強度があるため重たい荷物を梱包する際に適しています。また、透明なテープなので文字の上に貼ることも可能です。保管場所や梱包内容によって、粘着剤の種類を選ぶことができるのもメリットです。
デメリット
デメリットとして挙げられるのは、においや音が気になる点です。粘着剤や使用している素材のにおいが多少あります。一般的なOPPテープは、さっと手で切ることができないので、専用カッターやハサミが必要です。また、貼り付ける際にテープ独特の音がうるさいのもデメリットの一つでしょう。
ダンボールをリサイクルする際に、OPPテープはリサイクルできないものとされる場合があります。そのため、ダンボールにOPPテープが残らないように剥がしてからリサイクルする必要があります。
OPPテープの選び方
OPPテープは、厚さや粘着力など用途によって使い分けることができます。適したOPPテープを選ぶことで、しっかりと梱包でき、作業効率もあがります。
厚さ
テープにはいくつかの厚さがあります。厚いほど強度が上がり、切れにくいため重たいものを梱包するのに適しています。逆に厚みが薄いテープは軽量物の梱包に適しており、価格も厚いタイプに比べ安価です。
- 軽・中梱包用:0.042mm厚・0.055mm厚
- 中・重梱包用:0.065mm厚
- 重梱包用:0.09mm厚
粘着力
前述の通り、OPPテープに使用されている粘着剤は超強力粘着剤(ゴム系粘着剤)と、アクリル系粘着剤があります。
寒冷地や、冷凍庫に置くような内容物を梱包する場合は、超強力粘着剤(ゴム系粘着剤)のOPPテープが最適です。高温になりやすい場所や紫外線が当たる場所であればアクリル系粘着剤を使用しているOPPテープがおすすめです。
幅
OPPテープと、ダンボールの接着面が多いほど剥がれないため、見た目にこだわりがない場合は、幅が広いテープがおすすめです。梱包するダンボールサイズが小さい場合や、見た目にこだわりたい場合は幅の狭いテープを選んでも良いかもしれませんが、その際は配送中などにテープが破れる心配のない軽量物に限った方が安心です。
音の静かさ
OPPテープを繰り出す際に、比較的大きな音が鳴ってしまいます。背面処理材(粘着の反対側)にシリコーン系の薬剤を使用したOPPテープだと音が鳴らないのですが、シリコーン系の薬剤を背面に使用しているため、上から文字が書けないというデメリットもあります。
OPPテープと他のテープの違い
梱包に使用するテープや、他の用途に適しているテープはいくつかあります。OPPテープと他のテープの違いについて確認していきましょう。
OPPテープ |
PPテープ | 布テープ | |
---|---|---|---|
特 徴 | 耐水性や耐湿性に優れた 透明なテープ |
OPPテープと同じもの | 手で切ることも可能 |
用 途 | 強度があるため重たい荷物を 梱包する際に使用 |
重ねて貼れるため 使用する場面を選ばない |
クラフトテープ | 養生テープ | セロテープ | |
---|---|---|---|
特 徴 | 材料にクラフト紙を使用 ツルツルしている面に 文字の記入はできない |
粘着力はあまり高くなく マスキングテープと同じ程度 |
静電気が発生しづらく 独特のにおいも あまりない |
用 途 | 梱包材として一般的に多く 使われる |
ドアなどの破損防止に 養生シートをとめる際に使用 |
食品を梱包する際に 使用 |
PPテープとの違い
PPテープとは、OPPテープ、CPP(Cast Polypropylene)テープ、IPP(Inflation polypropylene)テープの総称を指します。とくにPPテープといえば一般的にはOPPテープを指しており、両者は同じものと思ってもらえれば間違いないでしょう。
布テープとの違い
布テープは、OPPテープと違い、手で切ることも可能です。重ねて貼れる・しっかりと貼れる・使用する場面を選ばないという特徴があります。また、油性ペンであればテープの上から文字の記入が可能です。
養生テープとの違い
一時的にとめたり建築物の壁やドアなどの破損防止に養生シートをとめる際に使用するのが養生テープです。粘着力はあまり高くなく、粘着剤が対象物に残りづらい特性を持ちます。粘着力はマスキングテープに近いです。
クラフトテープとの違い
梱包用テープとして定番なのがクラフトテープです。材料にクラフト紙を使用しており、背面処理としてラミネート加工されているものが多く存在します。ツルツルとしているので、文字を書くことができません。軽量で扱いやすく、安価であるため梱包材として重宝されています。
セロハンテープとの違い
セロハンテープの素材は、植物由来のセロハンです。粘着剤はゴム系を使用しておりエコ製品と言われています。
OPPテープよりも、静電気が発生しづらく独特のにおいもあまりないのが特徴的です。そのため、食品を梱包したり、においをつけたくなかったりするシーンで活躍します。
【用途別】おすすめOPPテープ
OPPテープを使用して梱包する場合は、内容物の重さで選ぶのがおすすめです。軽量であれば厚みが薄いOPPテープを、そうでなければ厚さのあるテープを選ぶと良いでしょう。
軽量・中量の梱包用であれば、こちらのテープを。
それよりも重たい商品を梱包するのであれば、中・重梱包用のテープを使用してください。
さらに強度のあるOPPテープが必要な場合はこの重梱包用を使用するのが良いでしょう。
また、OPPテープは手で切りづらくハサミや専用カッターを使用してカットするのが一般的ですがゆっくりであれば手でも可能なOPPテープも存在します。
まとめ
梱包用テープには様々な種類が存在します。その中の一つとして、OPPテープがありますがOPPテープにも厚さや使用している粘着剤で強度や耐性が異なってきます。
シーンや保管場所、梱包物によって使い分けると良いでしょう。OPPテープの購入なら、種類も豊富なダンボールワンでぜひご検討ください。