クラフトテープは、荷物の梱包や引越し作業など、一般的に幅広く使用されています。
紙でできていて、表面がツルツルしたテープといえば、どのご家庭にもひとつは常備されているのではないでしょうか。
ここでは、クラフトテープの特徴や種類、他のテープとの違いなどを紹介します。
クラフトテープがどんなテープなのか知ると、より適切に便利に使えるようになります。
クラフトテープとは
クラフトテープとは、クラフト紙に粘着剤を塗布したテープのことです。
粘着剤が塗布されていない面には、剥離しやすいように合成樹脂によってラミネート加工されているものが一般的です。
そのため表面がツルツルしており、水や油をはじきます。
また、手で簡単に切ることができるのも特徴のひとつです。
クラフトテープはガムテープではない
クラフトテープを見ると、「これはガムテープだよ」と思う人が多いのではないでしょうか。
クラフトテープに限らず、布テープもガムテープとして認識されていることが多いようですが、厳密にいうと「ガムテープ」というのはまったく違うテープなのです。
本来のガムテープは、エジソンが発明した梱包用テープで、加工されていないクラフト紙に水溶性の糊を塗って乾燥させたものです。
使用するときは切手のように、糊がついている面に水をつけて貼り付けます。
例えば大学ノートの背表紙に貼られている黒いテープは、本来のガムテープです。
現在ではあまり一般的に使用されることがなくなりましたが、一度に大量の梱包をする現場ではまだ健在です。
私たちが普段、使用しているクラフトテープや布テープは、「粘着テープ」と呼ぶと間違いがないでしょう。
クラフトテープのメリット
クラフトテープのメリットとして、先ほど挙げた「手で切ることができる」というものがあります。
OPPテープやビニルテープなどはカットにはさみやカッターが必要となるため、どうしても作業効率は悪くなります。
ですが、クラフトテープは手で簡単に切れるので、どんどん梱包していく必要があるときに便利です。
また、布テープにくらべ軽量で安価というメリットもあります。
そのため、大量に使うときでも持ち運びが負担にならず、コストを抑えることができます。
クラフトテープの種類
ここでは、クラフトテープのおもな種類を見ていきましょう。
クラフトテープにはラミネート加工がされているものといないものがあり、それぞれにメリットデメリットがあります。
また、最近ではカラフルなものや模様が入ったものもあります。
ラミネート加工なし
表面にラミネート加工が施されていない「ラミネートレス」のクラフトテープです。
クラフト紙本来のザラザラした質感で、光沢はありません。
ラミネート加工されたものは文字を書くことや重ね貼りができませんが、ラミネートレスのクラフトテープは文字を書けて重ね貼りもできます。
ですが、加工がされていないぶん、耐水性がないというデメリットもあります。
ラミネートレスのクラフトテープを使用するときは、水がかかる場所での使用はしないようにしましょう。
ラミネート加工あり
一般的なクラフトテープは、表面に合成樹脂のラミネートフィルムが貼り付けられたタイプです。
粘着面との剥離がしやすいため、巻き戻しが容易で力を入れずにテープを出すことができます。
また、耐水性に優れており、水濡れにも安心です。
しかし、先述したように、ラミネート加工された面には油性ペンでも文字を書くことができず、重ね貼りもできないというデメリットがあります。
カラー
クラフトテープといえば、原料となるクラフト紙本来の色である茶色が一般的ですが、最近では様々な色のクラフトテープも販売されています。
一色だけでなく、模様が入ったタイプもあり、ラッピングにも最適です。
また、クラフトテープには「割れ物注意」や「取扱注意」などの文字が最初から印刷されているものもあります。
配送に注意が必要なものをたくさん梱包する際には、ひとつひとつに書き込む必要がないので便利です。
ダンボールワンでは定番のクラフトテープをはじめ、重ね貼りできるラミネートなしテープやカラークラフトテープを豊富にご用意しております。
クラフトテープと他のテープとの違い
荷物の梱包に使われるテープには、クラフトテープ以外にも布テープやOPPテープなどがあります。
これらのテープとクラフトテープには、どのような違いがあるのでしょうか。
ここではクラフトテープと他のテープの違いを紹介します。
布テープとの違い
布テープは、「スフモス」と呼ばれる布に粘着剤を塗布したテープです。
クラフトテープより粘着力が高く、布テープには縦横の糸が入っているので、はさみやカッターを使わず手でもまっすぐに切ることができます。
また、油性ペンで文字が書けたり、重ね貼りができるというのがクラフトテープとの違いです。
そのぶん、クラフトテープより価格が高く、また重量が重いという特徴もあります。
そのため、効率的に少量の梱包に使用する際は布テープ、なるべくコストを抑えてたくさん使いたいときはクラフトテープ、というように使い分けると良いのではないでしょうか。
養生テープとの違い
養生テープとは、ポリオレフィンや布を使った粘着力の弱いテープのことです。
引越しで壁やエレベーターを保護する養生シートを固定するために使われています。
クラフトテープほどの粘着力はないので、重い物の梱包には不向きです。
しっかりと梱包をしたい場合にはクラフトテープ、仮止めや、貼るものに傷をつけたくないときには養生テープをおすすめします。
OPPテープとの違い
OPPテープはポリプロピレンを使ったテープで、高い強度と粘着性が特徴です。
プラスチック製のため水にも強く、重量も軽いテープです。
ただ、手で切ることができないため、カットするときにははさみやカッター、専用のハンドカッターが必要です。
価格が安くコストを抑えることができるのはクラフトテープと同じですので、強度を重視するか、効率を重視するかで選ぶと良いでしょう。
マスキングテープとの違い
マスキングテープは、塗装やシーリングなどの際に塗装したいところ以外を汚さないための保護用テープです。
剥がすことが前提のため粘着力が弱いことが特徴で、養生テープもマスキングテープの一種といえます。
マスキングテープには和紙製やフィルム製、伸縮性のあるクレープ紙製など、様々な種類があります。
そのどれもが塗装面を保護するために一時的に貼る用なので、粘着力が弱く、剥がしても傷をつけることがありません。
そのため、貼ったり剥がしたりするときにはマスキングテープ、しっかりと梱包するときにはクラフトテープを使用しましょう。
おすすめのクラフトテープ
クラフトテープには、一般的な梱包をはじめ、様々なシーンで使いやすいように工夫された商品が発売されています。
スタンダードなものから、クラフトテープの弱点もカバーされたテープなど、おすすめのクラフトテープを紹介します。
梱包におすすめ
ラミネート加工されたもっとも一般的なクラフトテープは、梱包におすすめです。
巻き戻しが軽く手で切れるので、作業が効率よく進みます。
特有のコシとしなやかさがあるので、梱包材にしっかりとくっついてくれます。
また、安価なのでコストパフォーマンスも高く、値段を気にせずたくさん使うことができます。
テープに字がかける
クラフトテープの中には、表面の処理剤を本来の合成樹脂ではなく、別の素材にすることで弱点を克服した商品もあります。
スーパークラフトテープは油性ペンで表面に文字を書くことができるため、内容物を書き込んだりメモしたりするときに最適です。
また、滑りにくく重ねて貼ることができるという特徴もあります。
滑りにくいと、梱包したダンボールを積み上げてもテープ同士が触れて滑り、荷崩れしてしまう心配が軽減できます。
通常のクラフトテープよりは価格が高いですが、同じように文字が書けて重ね貼りができる布テープよりコストを抑えられます。
梱包物の色分け
先述したように、最近では様々なカラーのクラフトテープが販売されています。
カラフルなクラフトテープを使用すれば、梱包する種類によって色を変えることで、文字を書いたり、開封したりしなくても、中に入っているものを識別できます。
例えば引越しのときに、台所用品は赤、洋服は緑…のようにテープの色を変えておけば、荷物を運び入れるときや開封のときに便利です。
まとめ
ここまでクラフトテープの特徴や種類などを紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。
粘着テープといえばクラフトテープといえるぐらい幅広く使われているテープで、使い勝手もコスパも抜群です。
クラフトテープの弱点をカバーした商品も発売されているので、用途に合わせて選んでみてください。